2024年3月30日

≪今週のレッスン Vol.328 3/30≫ 3回目は慣れたもの

今年もホールを借りて発表会を開催する予定です。
3回目になります。

そろそろ曲の候補を挙げる時期です。
3回目にもなると、生徒さんたちはもう勝手をわかっていてくれて、とても助かります。
毎年曲を決めるのに使っている宿題のプリントも、特に説明することなく受け取ってくれます。


曲の感じは様々で、生徒さんの弾き方や音色に合っていると思った曲をいくつか出してみます。
少し聞いてみて好きな感じかそうでないか…

何を弾いても「好き!」と言ってくれる生徒さんがいて、私がお薦めした曲を好きと言ってもらえるととても嬉しいものです。
何曲弾いてもどれも「きらーい…」という生徒さんもいます。
それでも何曲も弾き続けると好きと言ってくれる曲があるので、その生徒さんが好きと言ってくれる曲が出るまで頑張ります。
1つ2つ好きな曲が出てくると、何となく好きの傾向がわかる気がします。

好きだと言ってくれた曲を残して、もう一度お家で聞いてきてもらいます。
今は、動画でたくさんの演奏が聴けて便利ですね。

生徒さんたちがどんどんレベルアップしてくれていて、候補になる曲がそれなりのピアノ曲になってきました。
一昨年はこじんまりとした発表会でしたが、昨年は少しボリュームアップ。
今年は更に聴きごたえのある発表会になりそうで楽しみです。

2024年3月23日

≪今週のレッスン Vol.327 3/23≫ レッスンの枠がいっぱいに…

3月も終わりだと言うのに雪が降ったり、そうかと思えば良い天気だったり…

毎年のことですが、全ての生徒さんに、4月からのレッスンの希望曜日と時間のアンケートをお願いしました。
皆様にご協力いただきながら、無事に4月以降のスケジュールが一通り決まりました。

生徒さんたちが大きくなってきて、学校が終わる時間も遅くなり、レッスン時間がどんどん後ろに伸びていっています。
弾く曲がレベルアップして、1回のレッスン時間が長くなった生徒さんもいます。
中学生の生徒さんも、勉強、部活と上手くバランスを取りながら続けてくださっていて嬉しいです。
先日体験レッスンを受けてくださり、春からレッスンが始まる予定の生徒さんもいます。

平日の15:00頃から後は、新しく生徒さんをお迎えできるレッスン枠があと少しになってしまいました。
レッスンをお考えの方は、お早めに教室までお問い合わせください。

平日の午前中とお昼過ぎの時間は、大学生の方や大人の方を対象にレッスンをしています。
こちらはレッスン枠に少し余裕があります。
レッスンご希望の方はお問い合わせください。

2024年3月16日

≪今週のレッスン Vol.326 3/16≫ 手を見ずに弾く

上手に弾いている生徒さん。
でも、少し自己流になっていて、何だか変なところが…

生徒さんは、曲を全部覚えてしまっていて、ずっと手元を見ながら弾ています。

覚えてしまっていても、楽譜を見ながら弾いてみましょう。
きちんと見ながら弾けば、間違いに気づくかな?

手元を見ることは必要です。
ですが、ずっと見ている必要はないでしょう。
跳躍の少ない所は見なくても弾くことができるはずです。

歩くときに、足元は見ないでしょう。
毎日歩く学校までの道、曲がるところも注意しなければならない交差点も全部わかっているはずですが、それでも前を見て歩きます。
歩いている先に水溜まりがあるのに気がつけるのも、車が走ってくるのに気がつけるのも、前を見ているから。
足元ばかりみながら歩いていては、気がついた時には手遅れ、事故になります。
それに、下を向きながら歩いていたらバランスを崩して前のめりにこけてしまうかもしれません。

クラシックのピアノは楽譜に従って弾くもの。
楽譜からの指示を確認せずに弾いていると、間違いに気付くチャンスがありません。

それに、顔が下を向けば耳も下を向いてしまい、空間の中に響く音がよく聞こえないでしょう。
きちんと目線の高さに楽譜が置かれていると、顔が下を向かず、自然と耳も空間の音を聞く向きになります。

それから、脳から指への連結を素早くするためにも、指を見ずに動かせるようになることが大事です。

楽譜を見た後、動かす対象の指を見て、この指を動かすと確認して、そして脳から動けと指令を出して指を動かすと音が出る…
この一連の流れでは時間がかかり過ぎて、曲を弾くには間に合いません。
指を見てから動かすのと、指を見ずに動かすのでは、各段に速さが違います。
楽譜を見た瞬間に、ほぼ無意識的に指が動く必要があります。

それに、感覚も違うはずです。
楽譜を見ながら弾いてみると、4の指を動かしているつもりなのに思わず3の指が動いている生徒さんがいます。
ピアノを始めたばかりの生徒さんは特に、意識をして楽譜を見ながら弾くことが必要かもしれません。
少し気にして、できるだけ指を見ずに弾くようにすれば、すぐに感覚が付きますよ!

2024年3月9日

≪今週のレッスン Vol.325 3/9≫ 想像力

ブルクミュラーの「清らかな小川」。
とても丁寧に弾いていて、右手親指のメロディもきちんと出ているし、クレッシェンドもよく付けています。
練習を始めた頃はトゲトゲしかった音色が、まろやかで済んだ音になりました。


でも、まだまだ改善点はたくさんあります。

本番の日が近づいてきています。
そろそろ仕上げの速さについて考えなくてはなりません。
そして、丁寧過ぎて少し重ための弾き方も変えていきたいところです。

まずは距離感。
全体的にゆったりゆったり、顔面すぐ近くの水を見ているような距離感で弾いています。
もう少し遠く、流れが見えるような距離で弾けると良いのですが…

そして速さ。
お家でも、テンポアップと言われているそうですが、きちんと弾こうとすれば、なかなか速さは上がりません。
全ての音を丁寧に正しく出す練習も必要です。
ですが、曲によっては、慎重に弾くことがいつもプラスになるとは限りません。
演奏者が一つずつ押し出すのではなく、音楽に乗ってほしいです。

遠くの小川、強弱はピアニッシモ。
その二つを表現し易い速さで弾いてみてと言うと、少し速度が上がりました。

どう?と聞いてみると、良い感じと答えてくれました。
決して無理に速度を上げたわけではありません。
きちんと曲のことを理解すれば、自ずと速さは決まってくるのかもしれません。

ですが、距離感はまだ変わりません。

もし、小川の水そのものを表現しているなら、小川がある風景全体を想像して弾いてみてと伝えてみました。
タイトルは「清らかな小川」ですが、景色全体の中には、空があるでしょうし、草木もあるでしょう。
もしかしたら鳥や動物がいるかもしれません。

手の何を変えるわけでもなく、頭の中の想像を変えるだけです。

すると、良い感じの距離感になり、音も開放的になりました。
とても聞きやすい演奏。

中間部も同じ景色?何か変わる?と聞くと、少し考えて「う~ん、もう一回弾いてみていい?」と。
弾きながら、景色を見ているのでしょう。
とても良いことです。

そして、戻って来たところは?
それは最初と同じ場所かもしれませんが、戻って来た時には初めに弾いた時とはもう景色が変わっているはずです。

少しの想像の変化が、大きな音楽の変化になりました。
演奏者が何を表現しようと思って弾いているか、それが音楽表現にはとても大切で大きな問題だということです。

この生徒さんは、この曲を弾くための技術力としてはまだ不完全なところがあります。
でも、想像力には技術力をカバーする力があるのかもしれません。

全日本ジュニアクラシック音楽コンクール本選、通過しました!
おめでとう!

講評には、曲の流れの表現が良かったと書いていただきました。
心配だった技術面も、メロディ、バス、ハーモニー、それぞれの役割がしっかり見える演奏だと書いていただきました。

最後は東京ですね。
応援しています!

2024年3月2日

≪今週のレッスン Vol.324 3/2≫ 右手と左手が違う動きをする

ピアノを弾いたことがない大人の方からよく聞くことがあります。
両手が別の動きをするのが信じられない…

ピアノを弾くのに指を動かすのが難しいという先入観からそう思われる方がいるのでしょう。
ですが、日常生活の中で、両手指がいつも同じ動きをしているなんてことはありません。
むしろ違う動きをすることの方がほとんどだと思います。

片手でドライヤーを持ちながら、もう片手で髪の毛をバサバサして乾かす。
ゲームのコントローラーなら、両手の指をバラバラに動かしているのですから、やっていることはほとんどピアノと同じです。

右手と左手で違う音を弾くというのは、慣れればそんなに難しいことではありません。
ただ、腕や手首の上下の動きが何故か両手で連動していまうことがあります。
左手の指を鍵盤から上げると、右手も一緒に上に移動してしまいます。
これは、大人の方だけでなく子どもの生徒さんでも起こります。


この曲では、左手に同じ音が続きます。
鍵盤を押さえたままいくら押しても次の音を出すことはできませんので、一度鍵盤を上げてからもう一度弾かなければなりません。
鍵盤を上げる動きは左手だけで良いのですが、何故か右手も一緒に上がってしまう…
すると、右手のメロディが2拍ごとにブチブチと切れてしまいます。
右手は切らずに長いレガートで弾きたいのです。

左右の動きを連動させない練習。
いつの間にか自然とできている生徒さんもいますし、少し伝えるとすぐにできる生徒さんもいます。
この動きを頭で理解して練習すれば、どの生徒さんもできるようになります。

単純な練習曲を、右手はスラー、左手はスタッカート、2回目はその逆で弾けるようにしてきてもらいます。



両手とも同じ音なので、最初は苦戦する生徒さんもいます。
ですが、一週間の練習でほとんどの生徒さんが難なく弾いています。

レッスンで少しやってみてもらい、困っている生徒さんには、思い切ってスタッカートの方の腕を必要以上に上げながら弾いてもらいます。
すると案外簡単にできます。
そのうち、腕をそんなに上げなくても弾けるようになり、自然に弾けるようになります。

何度か繰り返していると、いつの間にか習得できでいて、曲の中でも両手の使い分けができるようになります。

メロディと伴奏のバランスを取り辛い生徒さんには、右手がf(フォルテ、強く)、左手がp(ピアノ、弱く)で練習してきてもらっています。


こちらは、スラーとスタッカートよりも難しいようです。
まず手の加減が難しいようです。
そして、耳をきちんと使わなければいけません。

地味な練習ですが、大切なことです。

【まごいち音楽教室】
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