2017年10月25日

賑やかな楽屋

日本クラシック音楽コンクール本選の声楽の伴奏に行って来ました。
着替える為に、少しだけ楽屋にお邪魔しました。

ピアノの人は、楽器を温める必要はありませんが、管楽器や声楽の人たちは、本番前までに楽器(身体)を温めて万全の状態にしておく必要があるので、事前に音出しが必要です。

楽屋では、出番待ちの出場者さんが着替えたり、声出ししたりして待機中。
本番の曲を歌って最後の練習をしている方、普通に発声(ドレミファソファミレド~というやつ)をしている方、ひたすら上から下へポルタメント(滑らかに徐々に音程を変えていく演奏技法)している方、「zzzz…」と言っている方(喉を柔らかくしているのでしょうか)、いろんな調整方法が聞かれて、なかなか面白い空間でした。

私は、高校、大学と副科で声楽の授業があり、4人の声楽の先生のレッスンを受けましたが、それぞれの先生で発声練習が全く違いました。
最初の先生では、変わった発声練習はありませんでしたが、次の先生は、発声練習の前に呼吸の時間。
椅子に座って、頭を床まで下げた状態で深呼吸します。

その次の先生は、「rrrr…」と巻き舌をしながらドレミファソファミレド~。
この巻き舌の発声は、喉の緊張がほぐれて温まって良かったような…

大学の先生は、「カァー!カァー!」とカラスの鳴き真似(私はこれが上手くできませんでした…)と、「ニャーオ」と猫の鳴き真似。

ピアノでも音色作りは大切ですが、声楽となると身体が楽器。
それぞれいろんな作り方をされているのだなあと、興味深い楽屋の時間でした。

コンクールは、管楽器の途中からと弦楽器を客席で見ました。
楽譜に正確ではあるけれども、意思や表情の見られない演奏が多くてがっかり。
感情で進める音楽よりも、頭の中で組み立てて土台をしっかり作った音楽の方が割と好きではありますが、こう演奏したい!伝わって欲しい!という気持ちが全く音に現れない音楽は、聞いていてつまらないものです。
それでも本選を通過していらっしゃるので、私にはちょっと消化不良なコンクールでした。
それが日本のコンクールでもあるのかもしれませんが…

【まごいち音楽教室】
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