宗次ホールで、スイーツタイムコンサート 田中正也 『魔法のピアノ』 第15弾〜15回記念 スペシャル ソナタ・セレクション〜を聴いてきました。
田中正也さんは、初めてお聴きしたピアニストさん。
華やかなジャケットがトレードマークだそうです。
上品にお話される愛嬌のある方でした。
音が多い曲がお好きだそうです。
音域が広くなっても激しくなっても、まっすぐの美しい姿勢で、凄く落ち着いて弾かれます。
和音の響きもバランスが良く、攻撃的な音がないので耳に優しい演奏でした。
ピアノを続けていると、プログラムの中に知っている曲が増え、聞いたことがある曲が増え、弾いたことがある曲が増え…
今回のプログラムは、リスト以外全て弾いたことがあり、しっかりと楽譜を読み込んでいた曲ばかりなので、とても興味深く聴けました。
プロコフィエフ「ピアノ・ソナタ 第3番 イ短調 "古い手帳から"」で始まりました。
割とピリピリする印象を持っている曲ですが、演奏は凄く柔らかかったです。
キラキラよりも潤い多めで、ペダルも多め。
ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 「熱情」 Op.57」も、柔らかくて温かめでした。
楽譜は良く読んでいらっしゃると思います。
それでも弾く人によって違う演奏が出来上がるのですね。
解釈の違いか温度やテンションの違いか、冷静なソナタでした。
ショパン「ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 「葬送」 Op.35」も、ペダルは多めでした。
終楽章ほぼペダル。
ペダルが多めに聞こえたのは、ホールの響きが多過ぎるからなのか、座っていた席の場所のためなのか。
自由席なので、今回は2階席に座りました。
音がよく響いて充満するホールなのでしょうか。
以前に別のピアニストさんのコンサートで1階席の前の方に座って聞いたことがあります。
その後に「宗次ホールは後ろの方が良いよ」とアドバイスをしてくださる方がいて、それで今回は2階席にしてみました。
1階席の後ろはどうなのでしょう。
自由席の公演が多そうなので、毎回いろんなところに座って、お気に入りの場所を見つけたいです。