私の小学2年生の甥が、ピアノをしたいと言い、昨年から始めました。
私は身内にレッスンをする気はありませんし、きちんと先生を見つけるべきだと思いますが、結構ナーバスな性格で他へ行くのも嫌なようです。
ピアノをしたいと言いながら、たくさん練習するわけでもなく、本当に最低限のことしかやってきません。
時間になってもテレビをキリの良いところまでしっかりと見てから来て、この教本はしたくない、この曲嫌い~!と、身内の甘えを最大限に活かして時間を過ごしています。
本音でわがままを言ってくれるのは、叔母としては嬉しいのですが…
それでも、運動神経の良さと記憶力の良さを武器にして何となくきちんと弾く甥。
ピアノを弾く基礎的な部分はあまりなく、弾いている姿勢も素人丸出しなのですが、それなりに仕上がるという。
さて、先週、甥は楽譜を持たずにやって来ました。
まあこんなこともあるかと、ゆる~くいたのですが、今週も持たずにやって来ました。
そして先週に直しておいでと言ったところが一つも直っていません!
さすがに私もイラっとします。
生徒さんなら落ち着いて対処しなければと冷静になるところですが、ここでは私の方が身内の甘え…
言いたいことを言ってしまうのです。
楽譜は持ってこんわ、練習はしてこんわ…、ブツブツ、ブツブツ…
言っていても埒があかないので「こうやって弾くの!」と弾いて見せて「やってみて」と言うのですが、甥は弾きません。
割と神経質で気にしいな性格なので、失敗して苦戦しているところを見られたくないのかもしれません。
「弾かない」と言って、ピアノの椅子の上で石になりました。
練習して来ないなら今ここで弾いて練習しなさい、と言うのですが、頑なに「弾きたくない」という甥。
前回の間違いを直して来ない人、それで平気な人は、間違えていることを恥ずかしいと感じる気持ちがない人です。
失敗を見られたくないと思うような人は、レッスンで恥をかかなくても良いように家で練習してくるのです。
家でも直さない、ここでも弾かない、じゃあどうやって上達するつもり?
ブツブツ言う私と絶対に弾かない甥。
結局、次の生徒さんのレッスンの時間になってしまいました。
石になった甥っ子を母屋の方まで運んで終わりました。
次のレッスンでは、ケロッとした顔で「直してきたで~!」と言う甥。
一応、私の言葉は伝わっていたようです。
真剣にやったら、結構弾けそうな甥なのですが、練習嫌いも才能のうち。
一体何を以てピアノを続けているのか、謎なのです。