拍には強い拍と弱い拍があります。
強い拍と弱い拍を規則的に繰り返したものが拍子です。
トントントントントントントントン…
これでは何拍子かわかりません。
全てが同等なので、どこで区切りを作れば良いかわからないからです。
ですが、タントントン タントントン…
こう書けば規則性が生まれ、3拍子であることがわかります。
曲を演奏する時も、この拍子を上手く使えば魅力的な演奏になります。
拍の頭を感じてみようと伝えたら、1拍目にとにかくアクセントを付けて弾いた生徒さん。
1拍目は強い拍ですので、単純に音の強さで考えれば、どの拍よりも強く弾くことになるのかもしれません。
ですが、さすがにやり過ぎ。
音楽の流れを無視した強調は、心地よいものではありません。
拍の頭を強調するために、単純に1拍目を強い音で弾けば良いというものではないのでしょう。
音の強さだけでなく、音の長さを少しだけ変える、音色を変える、少し思うだけ…、いろんな方法があるでしょう。
さて、レッスンをしていて困ることが一つ。
それは、拍子をとって弾かない生徒さんがいること。
たまに1小節が、0.5拍伸びていたり、3拍子の間に何故か4拍子が挟まったりするのです。
きちんと拍子をとって弾いていれば音符の長さを間違えた時に帳尻が合わなくなるので、おかしいと気付くはずです。
どうしてこのようなことが起こるのかが私にはわからない…
だから私では直してあげられません。
拍子を自然にとる人と、拍子を自由に変えてしまう人では、音楽の聞き方や感覚に何かの違いがあるのでしょうか。
最近の音楽は、途中で拍子が変わったりする曲も多いですし、不規則な拍子でできている曲もあったりします。
短い動画を繰り返し見ていると、動画が変わる度にBGMになっている曲は十数秒でコロコロと変わりますし、曲が変わればテンポも拍子も曲調も変わります。
それが普通になると、きちんと規則的に拍が繰り返されるという感覚は見につかないのかもしれませんね…