『オルゴールミュージアム展 in NAGOYA』
残された音 ~自動演奏楽器の歴史をめぐる旅~
白黒のグランドピアノ、とても雰囲気の良い写真。
インターネットの広告に出てくるのが遅過ぎた!
閉幕まであと4日くらい。
行ける?
行けない?
最終日に滑り込みで観てきました。
嵐山のオルゴール博物館の収蔵品を名古屋に持ってきているそうです。
これが、凄く良い展覧会でした。
行くのを諦めなくて良かった…
展示の最初は、シンギングバード。
鳥の声はもちろん、動きまでも本物かと思うくらい。
世界最古のオルゴールが展示されていました。
スイスの時計職人さんが偶然に作った物。
3㎝ほどの小さなオルゴールですが、輝いていてとても素敵。
シリンダーオルゴール。
筒状のオルゴールです。
どのオルゴールも現役で、スタッフの方が音が出るようにしてくださいます。
ポロンポロンと素敵な音色。
大きな自動演奏楽器。
ダンスフロアで踊る人たちは、どれも優雅に動きます。
オートマタも展示されていました。
ディスクオルゴール。
オルゴールの箱自体がとても立派で、ディスクを収納する場所もあります。
太鼓やシンバルが付いた大型の自動演奏楽器の演奏は大迫力でした。
想像以上に大きな音が出て華やかな演奏です。
オルゴールを作る作業台や分解されたオルゴールもあり、興味津々で見てきました。
上のフロアでは1時間ごとに解説があり、蓄音機からディスクオルゴール、大型の自動演奏楽器と順番に説明と再生をしてくださいます。
最後に自動演奏ピアノの音色を聞かせてくださいました。
象牙と黒檀のスタインウェイ。
ロールをセットできるように改造されています。
聴かせてくださったのは、ガーシュウィン本人の演奏で「ラプソディ・イン・ブルー」。
本人の演奏は想像よりもジャジーでした。
いくらジャズっぽい曲とは言え、私は楽譜を読んで真面目に弾いていましたし、どんなピアニストの演奏もここまでジャジーなものはなかったので驚きです。
作曲した本人がこう弾いているのだから、ある意味これは一つの正解の演奏。
ただ、いくらそのピアノで演奏したままが残ると言っても、調整の具合やバランスが変わったりしたら、100%再現とはいきません。
ピアノの場所が変われば、その演奏の良さも変わるでしょう。
それでも、CDなどのデジタルな音でなく、アナログな音で聴けるのは嬉しいことです。
絶対に両手で弾けないでしょ!どうやって弾いてるの?と思う場所がありました。
重ねて録音が可能だそうです。
間違えたらアウト、一発勝負なのでしょうか。
紙の穴を塞いだりして修正は可能なのでしょうか…
ペダルは動かないけれど、きちんとダンパーは動いています。
動力は電気です。
蓄音機のような5分ほどのことならゼンマイで動力が足りますが、20分にもなったら動力は電気でないと足りないそうです。
ピアノの演奏を聞いて自分も弾きたくなる現象が起こりました。
魅力的な演奏を聞くと自分でも弾いてみたくなります。
それに、「ラプソディ・イン・ブルー」は、一時よく弾いていました。
気に入って、詳しく調べてレポートにまとめたことがある曲です。
もう一度勉強してみようかと思いました。
最後に、もう一曲。
ベートーヴェン「エリーゼのために」
どうしたのか、もの凄く下手くそ…
理由があるのかと思いましたが、特別何かの説明はなく、これは何だったのでしょう…
何故そんな演奏なのですか、何故そんな演奏の物を再生したのですか、と聞くのはさすがに憚られて、結局わからず終い。
再生の不具合かと思い、1時間後にもう一度「エリーゼのために」を聴こうと行くと、違う曲でした。
ショパン「革命のエチュード」
右手と左手を分けて録音した?と思うような不自然なタテのずれ方をするところがたくさんありました。
一体どうなっているのでしょう。
ずっとオルゴールの音が耳に入ってくる展覧会。
疲れるかと心配しましたが、充実感でいっぱいでした。
凄く楽しめました。
アナログな物って良いですね…