音を間違えて弾いてくる生徒さん。
直しましょうねと伝えて、翌週。
あら、直っていない…
ピアノを練習することにおいて、すぐに変えられることとそうでないことがあると思います。
テクニック的に追いつかないところの弾き方や、表現の仕方は、すぐには変えられません。
何度も何度も繰り返し練習をして徐々に変われるように練習を積み重ねる必要があります。
ですが、音を間違えていた、リズムを間違えていた、タイなどの指示を見落としていた、などは、すぐに変えられることです。
間違えた弾き方で身体が動きを覚えてしまっていたり、耳が響きを覚えてしまっていて、どうしても前の弾き方をしたがることはあるかもしれません。
そんな時は、できるだけ速く身体や耳の記憶を修正すべきです。
レッスンで指摘されたことが生徒さんの中でどれだけ維持されるか、または、何か変えようと思うきっかけになるかは、生徒さんの中でどれだけ衝撃があったかで大きく変わると思います。
だから、レッスンでは、伝わることや理解してもらえることと同じくらい、長く残してもらえるように気をつけています。
レッスンが終わると、ほっと一息。
帰り道、寄り道、宿題や家事をして…
音楽と違うことをしているうちに、レッスンで聞いてきたアドバイスがどこかへ飛んで行ってしまう…
1回のレッスンを棒に振るような勿体無いことです。
音やリズムを間違えて読んで弾いてきたということを指摘された時に、あっ!しまった!という思いがあるかないか。
あまりに無頓着に音楽に触れられていると、何のためにレッスンに来ているのだか、何だか悲しくなります。
自分の練習にプライドがあるか。
音楽への熱量を持ってレッスンに来てくれる生徒さんには感謝です。