2025年2月26日

変拍子の応援

先日、チケットをいただき、サッカー観戦へ行ってきました。
吹田のパナソニックスタジアムで、ガンバ大阪vsアビスパ福岡です。

サッカーは全く知りません。
ガンバ大阪というチームは知っていますが、メンバーは1人もわかりませんし、アビスパ福岡って何?というレベル。
それでも知り合いと一緒になんだかんだでサッカー観戦は4回目くらい?

ルールは詳しくわかりません。
手は使ってはいけなくて、とにかくゴールにボールが入れば1点。
「オフサイド」とかそういうことは全然わかりません。
試合が中断しても全く何が起きているのかわからず、隣のサッカー経験者に「今は何の時間?」と。

今回の席は「カテゴリー4」で、ホームであるガンバ大阪のサポーター席側の角になるようなところです。
結構高くて勾配もあって怖いです。


この場所は、ガンバ大阪の応援が凄い勢いで大音量で聞こえてきます。
これ、凄く疲れそう。

太鼓の音に笛、大勢の人の歌声(歌というか叫び声?)で耳が痛いほど…
もちろんサポーターの方達は「音楽」をしているわけでなく、ただメロディやリズムに合わせて一生懸命に叫んでいるようなものなので、心地良くありません。
音は良く聞こえてきますが、実際に何を言っているのかは全く聞き取れません。
メロディの音程も、あってないようなもの。
もうちょっと上がって欲しい…
下がり過ぎだって!
そこはスライドせずに1音ずつ当てて欲しい…
これを音楽的に聞いてはいけないのは重々承知の上で、ああムズムズする…

フレーズも曖昧で、次のフレーズが来ると思ったらまた同じフレーズの繰り返しで、何回繰り返したらこれが終わるのかもわかりません。
原曲を知っているだけに、進んで欲しいところを巻き戻されて永遠ループするメロディにモヤっとします。

一番驚いたのは、リズム。
4拍子や3拍子の単純拍子でなく、普通に5拍子や7拍子があったり、4拍子だと思っていたらいきなり変拍子が入ったりして、それが1拍でなく半拍だったり、もはやどれだけの長さが入っているのかわからない曖昧な長さだったり。
何となく楽しく一緒に応援しているつもりで手を叩いてみるのですが、絶対に合わない。

普段、拍を大切にする西洋音楽を勉強している私にとって、拍のことは大問題です。
強弱の規則性のない拍や、行き当たりばったりで意識のない拍は、非常に気持ちの悪いことなのです。
子どもの頃からピアノを習ってきた妹も、気持ち悪いと言っていました。


凄いのが、それをサポーターの皆さんが全く自然にしていることです。
ピッタリ合っているのです。

これは、拍というものを明確に持たない日本人の集まりだからできることなのでしょうか。

1本締めで「よ〜ぉっ!」「パン!」と手拍子が合うのは日本人だからと聞いたことがあります。
外国人さんたちは、いつ手を打ったら良いかわからないらしいです。
相撲の立ち合いのタイミングも難しいですよね。
恐らくそこに規則的な拍が存在しないからでしょう。
日本人の呼吸感は独特なのだそうです。

この応援で試合をしている選手たちは、どうなのでしょう。
試合に集中していたらそんなに聞こえてはこないものなのでしょうか。
もし自分がサッカー選手であったなら、この不規則で曖昧な応援が気になって、蹴るタイミングを逃してしまいそうです。

応援を見ているのも楽しくて、応援席を見ていたら試合が盛り上がっていたりして、サッカー観戦初心者には凄く忙しい2時間でした。

試合結果は、2vs1で、ガンバ大阪の勝利でした。

【まごいち音楽教室】
TEL:080-3130-7057
メール:mago1.klavier@gmail.com