8分の6拍子、とても優雅な曲です。
「右手のメロディって何を表わしているの?」と聞くと「人魚が歌っている!」。
「じゃあ左手の伴奏は?」と聞くと「波!」と。
素晴らしい答えです。
とても良く弾けていましたが、もっと素敵な曲に仕上がると思い、波の様子と人魚の歌を表現してきてね、と、もう一度宿題にしました。
今週、この曲を弾く前に、生徒さんが「物語にしてきたんやで!」と。
最初の8小節は、人魚の子守歌で眠っているのだそうです。
そして、伴奏形が変わる9小節目からは、人魚のお誕生日会が始まります。
曲の終わりとともに、お誕生日会が終わって、また眠りにつくのです。
そう言って弾いた生徒さん。
伴奏形が変わるところでは、きちんと情景が変わっていて、強弱だけでなく音色も明るくなりました。
素晴らしかったのは、終わり方。
いつも「終わり方どうするの?この曲は、ばんっ!って華やかに終わるのか、柔らかく終わるのか、それとも…。どうやって終わりたい?」という話をしています。
ですが、今回は、自然にリタルダンド(だんだんゆっくりと)とディミヌエンド(だんだん弱く)を付けて弾いていました。
楽譜通り正確に弾けることだけでなく、そこから何を表現できるかも大事な力です。
頭の中に物語があるだけで、こんなにも曲の弾き方が変わるのです。
物語が違えば、弾き方も変わります。
こういうことは、大人よりも子どもの方が得意かもしれませんね。
レッスンでは、毎回必ずカデンツを弾きます。
この曲はスタンダードな和声進行なので、どの生徒さんも、すぐに譜読みができて弾けるようです。
さすがです!