久しぶりに練習室を借りてピアノを弾いてきました。
ザイラーは、ポーランドで創業し、現在はドイツで生産されているピアノです。
初めて触れるピアノです。
今回お借りしたピアノは、調律が狂っているとのことで、レンタル代を少し値引きしてくださいました。
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SEILER
Seiler Pianofortefabrik GmbH
1849年、ポーランド/レグニツァ
エドゥアルト・ザイラーによって創業
現在は、ドイツ/バイエルンに本部
2008年、三益楽器(サミック)が買収
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1849年、エドゥアルト・ザイラーによってレグニツァ(ポーランド)で創業されました。
エドゥアルトの死後、ピアノ職人として修業した兄弟のヨハネス・ザイラーが工場の技術管理を引き継ぎます。
ザイラーは数多くのピアノ製作の技術革新を行いました。
加工後にも水分調整を行うこと、独自の製法で響板がよく振動するようにしたこと、交差状の張弦方式をいち早く採用するなどし、ドイツやイタリアを初めとするヨーロッパ王室御用達のピアノとして名声を築き上げました。
第二次世界大戦によりレグニツァの工場を失い、デンマーク/コペンハーゲンで生産を再開します。
1961年からは、ドイツ/キッツィンゲンに拠点を移して生産しています。
2008年、韓国の楽器メーカー三益楽器に買収されました。
現在生産されているグランドピアノは、186 Cantus(幅147cm、高さ103cm、長さ186cm)のみで、塗装は、黒色艶出し、ウォールナット艶消し、マホガニー艶出しの3種類です。
借りたピアノ
■2019年12月4日 千葉県船橋市
■機種:SEILER (機種不明)
■製造番号:168124 (製造年不明)
■部屋の広さ:約20坪
丸みのある白鍵で、白鍵の上面が少し出ているように思います。
ぼてっとした感じの音で、重く頑固。
弾くのにパワーが要ります。
音色は単一で揃っているのですが、それは逆に言えばどのように弾いても同じような色味になるということで、残念ながら面白くない…
音は素直にまっすぐ出ます。
あまり飛んでいく感じがなく、奏者との距離感が近いピアノです。
ホールよりもサロン向きの響きだと思います。
曲のボリュームがあるところを、いつもの調子で弾くと大変!
特にペダルを踏むと、音の減衰がとても遅くなるので、音が飽和状態になります。
ビブラートペダルをするとピアノが揺れるのは、さすがに怖いです。
タッチも不揃いで、鍵盤の途中から押すと、音が出る鍵盤と出ない鍵盤があるため、ゆっくりと打鍵する音は特に難しかったです。
そして、ゆっくり打鍵した時のハンマーのバウンドが激しく、手に不要な感触が多く伝わってきました。
見た目は美しく、赤い木目です。
日差しが良く入る明るいサロンでしたので、とても気持ちよく弾けました。
ザイラーは、透明感のある音質と適度な音量、繊細なタッチが売りのピアノだそうですので、良い状態でもう一度弾いてみたいです。
2020年1月13日
2019年5月15日
≪まごいちピアノ日記 mini No.007≫ Bösendorfer (グスタフ・クリムト アーティストシリーズ)
クリムトの「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」が描かれたベーゼンドルファーのグランドピアノ。
『ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道』の展覧会に合わせて、2019年4月24日〜5月6日まで展示されていました。
展覧会に合わせていくつかコンサートも行われていましたが、予定が合わず…
結局、見て写真を撮るだけでした。
25台限定、受注生産。
ピアノ自体は、ベーゼンドルファーの現行品のようです。
譜面板にも金箔を使ったデザインがされていて、美しいピアノでした。
2019年1月17日
≪まごいちピアノ日記 Intermezzo≫ 古いヤマハの黒鍵が…
中学校の音楽室。
ドアを開けて入ると、黒板の前にピアノが1台。
そして、後ろの隅っこにも1台。
2台もあるなんて贅沢と思いながら、後ろの方のピアノの蓋を開けてびっくり!
黒鍵が…
黒鍵が無いのではなく、黒鍵の上部分が無いのです。
演奏できる?
黒鍵の下部分はありますので、押せば音は出ますが、あるはずの所に鍵盤がない!
空振り。
やっぱり黒鍵は黒鍵の分だけ高くなっていないと、ちゃんと弾けませんでした。
ヤマハの古いグランドピアノで、2本ペダルです。
鍵盤にはヒビもたくさん入っています。
修理するにも撤去するにもお金がかかる為、そのまま置きっぱなしになっているそう。
調律師さんに聞くと、取れた黒鍵を貼り合わせるのは簡単にできるそうです。
古いピアノだけあって、金属成分多めの細い音でしたが、明るくて良い音でした。
2018年11月7日
≪まごいちピアノ日記 mini No.006≫ ED. SEILER (UP)
響板側にネットが張られた、とても古そうなアップライトピアノがありました。
蓋を開けると、白鍵の上面がありません。
象牙の鍵盤が貼られていたのでしょうか。
ワシントン条約で象牙の輸出入が禁止されていますので、国をまたぐ際に剥がされたのかもしれません。
中を開けると、立派なフレーム。
たくさんの年号と土地の名前、それから肖像。
「SEILER」と言うと、ドイツ/リーグニッツ(現ポーランド/レグニツァ)でエドワード・ザイラーが1849年に創業したピアノメーカーがあります。
このアップライトピアノの鍵盤蓋には「ED. SEILER」と書かれていますが、同じザイラー社のようです。
これから白鍵が貼られ、中身も外面もピカピカになって、またどこかで弾かれるようになるのでしょうか…
木目が美しいピアノでした。
2018年11月1日
≪まごいちピアノ日記 mini No.005≫ PACO? (UPキッチンピアノ)
調律師さんに面白いピアノがあるよと言われて着いていくと、奇抜なアップライトピアノがありました。
キラキラが入った青、赤にゴールド、黄に黒。
音を出すことができませんでしたので、音色や弾き心地はわかりませんでした。
調律師さんは、「キッチンピアノ」と言われたように思います。
ケースの中は棚になっています。
低音側の台にまな板を置いて食材を切り、棚には食器を入れておくのでしょう。
何ならシンクとコンロも欲しかった…
ピアノメーカーの遊び?
特注品?
調理しながらピアノを弾きたい人がいたのでしょうか。
さて、このピアノ、どこのメーカーなのか全くわかりませんでした。
鍵盤蓋の「GRACE」で調べてみましたがわからず、その下に小さく書かれている「PACO」。
調べると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に「PACO」というピアノメーカーがある(あった?)ようですが、詳しくはわかりませんでした…
生産していたのは、GRATIAE(グラチア)というブランドのアップライトピアノのみ。
GRACEというブランドを作っていたという情報は見つけられませんでした。
この奇抜なピアノは、PACOのピアノなのでしょうか…
2018年1月21日
≪まごいちピアノ日記≫ Intermezzo カワイ トーンモデレーター
カワイのアップライトピアノ。
機種はK-80、製造は2000年頃のようで、当時の最上位機種のようです。
響板側を見ると、見たことが無い物が付いていました。
丸いプラスチックに「TONE MODERATOR」と書かれています。
いわゆるサウンドホールで、響板に穴を開けて音が抜けるようにしてあります。
ですが、プラスチックカバーから雑音が出るというリスクがあったりして、今は付けられていないそうです。
ピアノを弾いていると、部屋の中の物に共鳴することはよくあります。
何が響いているのか探し出して撤去したり、場所を変えたり、布でくるんだり…
そうすれば止まりますが、共鳴する物がピアノにくっついてしまっていたら、どうすることもできず大変そうです。
音が抜けても、大抵は響板は壁に向かっていますし、せっかくの響板に穴を開けてしまうのも勿体ない気もします。
カワイは、ピアノにプラスチックを使うことに抵抗がないのか、現行のグランドピアノのアクション部分にも樹脂が使われています。
ピアノの中に樹脂を使うとは驚きですが、鋳物のフレームも最初から使われていた素材ではないですし、もしかしたらピアノの歴史の一部になるのかもしれません。
経年劣化で折れたりしないか、少し心配です…
機種はK-80、製造は2000年頃のようで、当時の最上位機種のようです。
響板側を見ると、見たことが無い物が付いていました。
丸いプラスチックに「TONE MODERATOR」と書かれています。
いわゆるサウンドホールで、響板に穴を開けて音が抜けるようにしてあります。
ですが、プラスチックカバーから雑音が出るというリスクがあったりして、今は付けられていないそうです。
ピアノを弾いていると、部屋の中の物に共鳴することはよくあります。
何が響いているのか探し出して撤去したり、場所を変えたり、布でくるんだり…
そうすれば止まりますが、共鳴する物がピアノにくっついてしまっていたら、どうすることもできず大変そうです。
音が抜けても、大抵は響板は壁に向かっていますし、せっかくの響板に穴を開けてしまうのも勿体ない気もします。
カワイは、ピアノにプラスチックを使うことに抵抗がないのか、現行のグランドピアノのアクション部分にも樹脂が使われています。
ピアノの中に樹脂を使うとは驚きですが、鋳物のフレームも最初から使われていた素材ではないですし、もしかしたらピアノの歴史の一部になるのかもしれません。
経年劣化で折れたりしないか、少し心配です…
2017年11月14日
≪まごいちピアノ日記≫ Intermezzo 弦1本張り
少し前に練習室をお借りした時の、ディアパソンのグランドピアノの話です。
ピアノの説明に「1本張り弦」と書かれています。
低音部の弦は、全てのピアノが1本張りです。
1本の弦の両サイドが、手前はチューニングピン、奥はヒッチピンに巻かれています。
中高音部になると、ほとんどのピアノが「ターン張り」という張り方になります。
ターン張りの場合、弦はチューニングピンから始まり、ヒッチピンで折り返してチューニングピンまで戻ります。
中高音部は1鍵盤につき、3本の弦を叩くことになりますので、隣の鍵盤と共有している弦もあるということです。
「総1本張り」は、中高音部の弦もヒッチピンに1本ずつ巻いていく弦の張り方です。
弦のねじれが無くなり、張力が不均衡になるのを防止でき、濁りのない音になるそうです。
弦を巻く本数が多くなりますので、1本張りの方が手間がかかります。
そのため、コストを重視した日本国内のメーカーは、ターン張りを採用するようになりました。
また、濁りよりも音量を重視したアメリカのメーカーも、早々にターン張りに変更しました。
ヨーロッパのメーカーは、1本張りを採用し続けてきましたが、技術の進歩もあり、現在はターン張りに変更していて、1本張りは、ベーゼンドルファーなど一部のメーカーしか採用していません。
国内では、ディアパソンの一部機種が1本張りを採用しているのみです。
ちなみに、調律の手間はどちらも変わらないそうです。
いろんなメーカーのピアノを弾きましたが、一体どちらだったのでしょう。
ピアノの説明に「1本張り弦」と書かれています。
1本の弦の両サイドが、手前はチューニングピン、奥はヒッチピンに巻かれています。
中高音部になると、ほとんどのピアノが「ターン張り」という張り方になります。
ターン張りの場合、弦はチューニングピンから始まり、ヒッチピンで折り返してチューニングピンまで戻ります。
「総1本張り」は、中高音部の弦もヒッチピンに1本ずつ巻いていく弦の張り方です。
弦のねじれが無くなり、張力が不均衡になるのを防止でき、濁りのない音になるそうです。
弦を巻く本数が多くなりますので、1本張りの方が手間がかかります。
そのため、コストを重視した日本国内のメーカーは、ターン張りを採用するようになりました。
また、濁りよりも音量を重視したアメリカのメーカーも、早々にターン張りに変更しました。
ヨーロッパのメーカーは、1本張りを採用し続けてきましたが、技術の進歩もあり、現在はターン張りに変更していて、1本張りは、ベーゼンドルファーなど一部のメーカーしか採用していません。
国内では、ディアパソンの一部機種が1本張りを採用しているのみです。
ちなみに、調律の手間はどちらも変わらないそうです。
いろんなメーカーのピアノを弾きましたが、一体どちらだったのでしょう。
過去の写真から、総1本張りのピアノを探してみました。
FEURICH (フォイリッヒ)
1851年、ドイツ/ライプツィヒで創業のメーカーです。
Erard (エラール)
1777年、フランス/パリで創業のメーカーで、現在は生産していません。
機種は160、1929年製です。
Blüthner
(ブリュートナー)
1853年、ドイツ/ライプツィヒで創業のメーカーです。
高音部にアリコート(共鳴弦)と呼ばれる4本目の弦が張られています。
BRÜDER
MIKURA WIEN (ブリューダー ミクラ)
Bösendorfer
(ベーゼンドルファー)
1828年、オーストリア/ウィーンで創業のメーカーです。
低音が通常よりさらに9鍵盤多い(エクストラベース)、「インペリアル」と言われる機種です。
そして、ベーゼンドルファーのハンマーフリューゲル。
モーツァルトの時代のものだそうですので、当然、総1本張りです。
弦の張り方が違うピアノを用意して、弾き比べることはできませんので、実際音色が澄んでいるのかは、私にはわかりませんでした…
2017年9月15日
≪まごいちピアノ日記 mini No.004≫ OHHASHI (GP)
奇跡のような絶品の大橋ピアノのグランドピアノです。
大橋幡岩(おおはし はたいわ 1896~1980)設計によるピアノ。
手間を惜しまず、厳選した素材で作られた非常に質の高い国産ピアノで、昭和34年の創業から自主廃業する平成7年までに、4639台のピアノを出荷しました。
良好な状態で残っている物が少ないため、今では幻のピアノと云われています。
特にグランドピアノは100台に満たない生産台数のため、大変貴重で、見せていただいた大橋ピアノのグランドピアノ(奥行き183cm、1987年製)は、驚くほど状態が良いものだそうです。
なかなか高額なお値段がついていましたよ…
2017年9月13日
≪まごいちピアノ日記 No.029≫ Essex Piano (GP)
スタインウェイ&サンズの第3ブランド。
ピアノ屋さんの店頭では良く見かけます。
私には、店頭で堂々と弾く度胸がありませんので、練習室で弾けるところがないかと探していました。
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Essex Piano
(Steinway Musical Instruments Inc.)
Steinway & Sonsの第3ブランド
スタインウェイ設計
グランドピアノは韓国/Young Chang社で製造
EGP-155シリーズは中国/Pearl River社で製造
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借りたピアノ
■2017年9月8日 奈良県生駒市
■機種:Essex EGP155
■製造番号:E110958 (製造年不明)
■部屋の広さ:狭い部屋に2台 (床、壁、天井に吸音)
太くやわらかい音。
どれだけ強く弾いても決して音が壊れなさそうな安心感…
カツンと打鍵すると少し固めの音を出すこともできます。
やわらかい音との違いがはっきりあり、この音の出方のおかげで内声を聴かす弾き方がとても容易にできます。
ペダル無しで二声や三声の曲を弾くとまろやかな音で可愛く、重音の時には音と音が馴染むので美しいです。
速いパッセージもコロコロと粒揃いが良く、美しいです。
スタインウェイと似ていると思ったのは、反応が早いこと。
打鍵と同時に音が鳴り響きます。
速く弾きたくなるかと思ったら、曲によっては普段よりもゆっくり弾きたくなる曲もあります。
淡々とした曲やスローな曲は、ゆったり弾いた方が美しかったです。
そして、圧倒的なボリューム。
小さなグランドピアノとは思えないほどの大音量です。
なかなか減衰せず、常に音がプラスされていき、どんどんどんどん増幅…
弾き手の近くでぼわーんと漂います。
100万円台半ばのお値段で、スタインウェイ設計のグランドピアノが買えるというのは、とてもお得なのかもしれません。
ピアノのインテリア性にもごだわりがあるようで、著名な家具デザイナーのウィリアム・フェイバー氏とコラボレーションしているそうです。
お借りした練習室のピアノは、赤い木目が非常に綺麗でした。
2017年9月5日
≪まごいちピアノ日記 mini No.003≫ Ibach (UP)
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Rud. Ibach Sohn
1794年、ドイツ/シュヴェルム
ヨハネス・アドルフ・イバッハによって創業
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イバッハは、ドイツでは最も歴史の長いピアノメーカーで、ワーグナーが愛したピアノと言われます。
1834年、長男カール・ルドルフが経営に加わり、社名が「Rud. Ibach Sohn」に改められました。
アップライトピアノの製造は、1838年から始めています。
ちなみに、アップライトピアノは、アメリカ/フィラデルフィアで、ジョン・アイザック・ホーキンスによって1800年に発明されています。
上前板に燭台が付けられています。
蝋燭の明かりでピアノを弾いていた頃のピアノなのでしょうか。
鍵盤蓋には「RUD. IBACH SOHN IN BARMEN」との表記。
20世紀初頭、イバッハ社(4代目 アルベル卜・ルドルフ・イバッハ)は、シュヴェルム、バルメン、ベルリンの3つの工場でピアノを生産していました。
バルメン(Barmen)は、1929年にバルメンを含む5つの町が合併し、現在はヴッパータール (Wuppertal)という都市になっています。
現在もイバッハは一族によって経営されています(6代目 ロルフ・イバッハ)。
ヨハンス・クラフィーアサロンには、歴史あるピアノがたくさん展示されていました。
残念ながら時間切れで、イバッハのアップライトピアノを弾くことはできませんでした。
どんな音なのだろう…
とっても気になります。
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