先日、名古屋へ行ったついでに、愛知芸術文化センターのチケットセンターに寄りました。
ここには、大量のチラシが置かれています。
紙好きの私。
それに地元では得られない大量の情報があり、凄く幸せな場所。
紫色のチラシに、ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」!
あぁこれは聴きたい!
演奏会は数日後…と思いながら空席を確認すると、とっても良い席が残っていました。
即購入です。
愛知県芸術劇場コンサートホールで行われた名古屋フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会。
指揮とピアノは、ウェイン・マーシャルさん。
勢いの良いピアノが鳴り響き、ガーシュウィン「セカンド・ラプソディ」の演奏が始まりました。
弾き振りです。
すごくエネルギッシュな演奏で、もう立って弾いちゃってます。
2曲目は、楽しみにしていた「ラプソディ・イン・ブルー」。
速い…
超高速の演奏。
カデンツァになると、ウェイン・マーシャルさんのアドリブが始まりました。
私が持っている楽譜のカデンツァ、地味に難しくて、この高速演奏でどう弾かれるか気になっていたのに…
完全アドリブ。
「ラプソディ・イン・ブルー」は、音楽史ではジャズとクラシックを融合した曲として紹介されています。
CDでも演奏会でも、楽譜通りに結構クラシック的な演奏をされていることが多いです。
ですが、今回の演奏はノリも響きもジャズ。
ウェイン・マーシャルさんのアドリブは、史上最高に美しくて楽しいアドリブでした。
素材のアレンジの仕方が最高で、コードも完全におしゃれなジャズです。
この音楽と音色を全部持って帰りたい!
結構長い間演奏されていましたが、それでも、あと1時間でも2時間でも聴いていたいと思ってしまいました。
オーケストラの部分はもうちょっとゆったり味わいたいところもあったのですが、長時間のアドリブのバランスを考えるとまぁそれはそれで。
翌日にも同じプログラムで演奏会があるので、チケット買っていたら、また違うアドリブや演奏を聞けたのでしょう。
後半はピアノは片付けられてしまって管弦楽。
もっとピアノを聴きたかった…
暗譜、指揮棒もなし。
指揮は後ろ姿だからわかりませんが、きっと様々な表情でニコニコしていらっしゃるのだろうと想像します。
指揮者が一番楽しそう。
ほとんど振っていなくて、出だしと締め方だけ合わすために合図を送る感じです。
音楽なんて乗らせておけば勝手に進んでいくということ。
近くの客席のおじいさんが、音楽と一緒に手を動かしていたり、体を揺らしていらっしゃるのを見ると、いつもなら正直迷惑だなんて思ってしまったりもするのですが、今回はそれほど不快でもなく。
そうそう!音楽ってこれー!っていう感じです。
何て楽しい世界なの!
ちなみに、「ラプソディ・イン・ブルー」は、高校生から大学生の頃に気に入ってしまって、何度もレポートの題材にして出したり演奏会で弾いたり、結構深く付き合っていました。
ショパンのエチュードが弾けない、ベートーヴェンのソナタが弾けない…
自分の演奏技術のなさにうんざりして、ジャズの方に逃げ道を探してしまっていた頃。
クラシックをバリバリ弾けてもこれはできないでしょ?と、伴奏付けにやたらとお洒落な和音を付けてみたり、ジャズのアレンジで適当に弾いてみたり。
ただの逃げ道です。
でも、純粋に楽しくもあり、クラシックとそうでない世界とをごちゃ混ぜにして自由にピアノを弾いていました。
それを続けていると、今度は不安になってきます。
こんなに自由で良いのだろうか…
結局、突き詰めて勉強できるのはクラシックで、自分の力をわかりやすくはかれるのもクラシックで、自分の自信になるのもクラシック…
それで、大学卒業後は真面目にクラシックへ戻ってきました。
バッハ、ベートーヴェン、ショパン…
ずっと真面目にクラシックばかり練習しているので、こういう自由な音楽を少し忘れていたのかもしれません。
素敵な演奏会。
演奏会前に食べたヨーグルトソフトクリームのパフェも、帰りに買ったゴンチャのタピオカドリンクも美味しくて、楽しい夜でした。