2017年10月5日

鍵盤の重さを量ってみよう

薄々、感じていたことがあります。
うちのピアノ、鍵盤が重過ぎるのではないか?

練習室を借りて弾いたり、ホールのピアノを弾くようになり、うちのピアノの鍵盤は、重過ぎるのではないか?と思うようになりました。
重ければ指の力が付いて練習用には良いという意見もあるようですが、速いパッセージは弾きにくいし、長時間の練習は疲れるし、軽いピアノに出会った時に上手く弾けなくなってしまっているし(この悩みが一番問題)…

本番で使うピアノを自分で選べる時は良いですが、発表会やコンクールなどではかなりの確率でスタインウェイ&サンズが設置されています。
そのスタインウェイ&サンズは、どちらかと言うと鍵盤は軽くて容易に音が出ることが多いのです。&
一体、うちのピアノの鍵盤はどれくらいの重さなの?
鍵盤の重さをはかってみよう!

ヤマハの鍵盤の重さの基準はわかりませんでしたが、スタインウェイ&サンズのD型では工場出荷時に47~52gで鍵盤が沈むように調整され、ベーゼンドルファーのインペリアルモデルの基準は52~55gのようです。

鍵盤の重さは分銅を乗せて量るそうなのですが、そんな便利な物は持ち合わせていないので、10円玉(1枚4.5g)を乗せてだいたいの重さを量ってみます。
鍵盤は梃子で動いているので、どこに10円玉を置くかも大事です。
実際は鍵盤の奥の方を弾くことも多いですが、とりあえず白鍵の端より少し内側に置くことにしました。


10枚(45g)。
一気に置きますが、もちろん何も起こらず。


11枚(49.5g)、全く沈む気配なし…
このあたりが標準ではないでしょうか。
12枚(54g)、微動だにせず。
13枚(58.5g)、まだ?
14枚(63g)で、やっと沈みました。
だいたい60gということでしょうか。


やっぱり重いのね…

ただ、これは、物理的に鍵盤が沈む重さであり、タッチの重さの感覚とはまた違う話です。
タッチの重さの感覚には、「アップウェイト」といって、鍵盤が押された状態から持ち上がる力(元の位置に戻るg数)や、その他のいろんな調整具合も関係するようです。

さて、本当の問題はここから。
重いだけでなく、反応が遅く、鍵盤の戻りも遅いような気がするのです。
トリルやトレモロがしづらく、グリッサンドなんて全く難しい状況。

そして更に気付いてしまいました。
反応が良いピアノの鍵盤は、戻ってきた鍵盤がバウンドするほど柔軟なのに、うちのピアノは弾いた後カクッと戻ってそのまま停止。
やっぱり何かおかしい?

困っていることは、誰かに相談してみるものです。
思いがけない出会いから、素晴らしい調律師さんが我が家へ来てくださることになり、ピアノの弾き心地、そして音色まで変えてくださることになったのです。

次回へ続く!

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