今週、小学2年生の生徒さんの宿題の曲は、舞曲でした。
8小節の短い曲で、前半の4小節、後半の4小節に、それぞれ繰り返しがあります。
1回目と2回目は、何か変えない?
全く同じ話を2回も聞くのは嫌でしょ?
どう変えようか…
楽譜を見ながらしばらく考える生徒さん。
「じゃあ、ここの音にシャープを付けて…」。
想像をはるかに超えてきた答えに、とても可愛いくて「音を変えちゃうの?」と、思わず大笑いしてしまいました。
生徒さんの柔軟な発想には毎回驚かされ、感心させられます。
そして、凝り固まってしまっている自分にショックです。
なんとか尊重したいところですが、楽譜に書いていることは絶対です。
だから、音の高さを変えることはできません。
装飾音をふんだんに使って弾くのが当たり前のスタイルだった、バッハやモーツァルトの頃なら、もしかしたら音を変えることも許されたかもしれませんが…
自分なりに考えられること、考えた答えをきちんと伝えられることは、とても素晴らしいことです。
この曲を弾いてくれた生徒さんは、自分の中にきちんと音楽を持っているので、質問をすると、しっかりと答えを聞かせてくれます。
そして、いつも表情豊かな演奏を聞かせてくれます。
ただ楽譜通りに正しく弾いて完成なのではなく、その先の音楽を自分なりに作っていくことが、本当のピアノの楽しみですよね。
では、次のレッスンで。