「人魚のうた」という曲があります。
8分の6拍子、とても優雅な曲です。
この曲のレッスンでは、毎回、生徒に尋ねます。
「右手のメロディって何を表わしているの?」と聞くと、ある生徒さんは「人魚が歌っている歌!」と答えます。
「じゃあ左手の伴奏は?」と聞くと「波!」と。
素晴らしい答えです。
今週、また違う生徒さんに同じように尋ねました。
すると、右手のメロディが人魚の歌だということは同じだったのですが、左手の伴奏について、少し違う答えが返ってきました。
左手の伴奏は、1~8小節目は「ソシレソ~」というスラーがついた分散和音。
9小節目からは「ズンチャッチャッチャ~」という伴奏形に変わります。
1~8小節目はゆったりした波で、9小節目から、はじけるような波に変わると言う生徒さんが多いです。
今週の生徒さんも1~8小節目が波の動きということは同じなのですが、9小節目からの伴奏は、貝殻がカチカチと鳴る音だと言うのです。
そう言われれば、確かに、そのような音に聞こえます。
登場する物が1つ増えて、少し賑やかな曲に変わりました。
テキストの挿絵にも、貝のイラストが描かれているので、もしかしたらこのテキストを編集した方も、貝殻の音のイメージを持たれているのかもしれません。
または、私が楽譜の隅々まで(それが曲に関係ないように思える事だとしても)書かれていることは全て読むこと!といつも言っているので、生徒さんは挿絵を見て左手の表現を工夫したのかもしれません。
同じ楽譜を見て弾いているのに、見える景色や想像する物語は人によって様々。
レッスンをしていて面白いところです。