発表会の曲のレッスン中。
タイムスケジュールを作るために演奏時間を知りたくて、計らせてもらっています。
だいたいレッスンの一番最初に弾いた時に計らせてもらっているのですが、ある男の子のレッスンの時に、計り忘れました。
レッスンが終わる時に、計り忘れていることに気がついて「演奏時間を図るの忘れた!ごめんやけど、もう一回弾いてくれる?」とお願いしました。
1分ほどの短い曲です。
すると「俺な、そういうのされると絶対間違えるんよー」と生徒さん。
「いつでもどうぞ」と演奏をお願いすると、弾き始めて数小節、どこに手が飛んでいったのだというような不思議な音を弾いて演奏がストップ。
あまりにも突拍子もない音に、思わず顔を見合わせてしまいました。
気を取り直してもう一度。
また数小節で、今までにしたことのない間違え方をして、テンションが下がったのかだんだんゆっくりになり、フェードアウト…
生徒さん、思わず「先生、そういうのは言わんとこっそり計っといてやー!」と。
それは悪いことをしました…
自分では本番に弱いと言っていますが、そんなことはない生徒さん。
気を取り直して、3回目。
所々間違えながらも最後まで弾いてくれました。
レッスンの1回目に弾いた時には、結構上手に弾けていました。
弾けるようになっている曲なのに間違えてしまったのには、いろいろと原因があると思います。
本番とは違う中途半端な集中力と緊張感、レッスンで直しましょうと言われたところを気にしたこと…
間違えたところは、ずっと何ともなく弾けていたけれど本当は少し危ういところなのだと思います。
認識できていなかった練習ポイントが見えてきたわけですから、良かったということです。
「演奏時間どれくらいやと思う?」と聞いてみると「2分~」と倍以上で答えてくれました。
生徒さんには長く感じられたのでしょう。
この生徒さんに限らず、どの生徒さんも、きっと本番は集中力でいつもよりも上手に弾くでしょう。
本番で一番上手に弾ける子どもって凄いですよね。