2024年3月2日

≪今週のレッスン Vol.324 3/2≫ 右手と左手が違う動きをする

ピアノを弾いたことがない大人の方からよく聞くことがあります。
両手が別の動きをするのが信じられない…

ピアノを弾くのに指を動かすのが難しいという先入観からそう思われる方がいるのでしょう。
ですが、日常生活の中で、両手指がいつも同じ動きをしているなんてことはありません。
むしろ違う動きをすることの方がほとんどだと思います。

片手でドライヤーを持ちながら、もう片手で髪の毛をバサバサして乾かす。
ゲームのコントローラーなら、両手の指をバラバラに動かしているのですから、やっていることはほとんどピアノと同じです。

右手と左手で違う音を弾くというのは、慣れればそんなに難しいことではありません。
ただ、腕や手首の上下の動きが何故か両手で連動していまうことがあります。
左手の指を鍵盤から上げると、右手も一緒に上に移動してしまいます。
これは、大人の方だけでなく子どもの生徒さんでも起こります。


この曲では、左手に同じ音が続きます。
鍵盤を押さえたままいくら押しても次の音を出すことはできませんので、一度鍵盤を上げてからもう一度弾かなければなりません。
鍵盤を上げる動きは左手だけで良いのですが、何故か右手も一緒に上がってしまう…
すると、右手のメロディが2拍ごとにブチブチと切れてしまいます。
右手は切らずに長いレガートで弾きたいのです。

左右の動きを連動させない練習。
いつの間にか自然とできている生徒さんもいますし、少し伝えるとすぐにできる生徒さんもいます。
この動きを頭で理解して練習すれば、どの生徒さんもできるようになります。

単純な練習曲を、右手はスラー、左手はスタッカート、2回目はその逆で弾けるようにしてきてもらいます。



両手とも同じ音なので、最初は苦戦する生徒さんもいます。
ですが、一週間の練習でほとんどの生徒さんが難なく弾いています。

レッスンで少しやってみてもらい、困っている生徒さんには、思い切ってスタッカートの方の腕を必要以上に上げながら弾いてもらいます。
すると案外簡単にできます。
そのうち、腕をそんなに上げなくても弾けるようになり、自然に弾けるようになります。

何度か繰り返していると、いつの間にか習得できでいて、曲の中でも両手の使い分けができるようになります。

メロディと伴奏のバランスを取り辛い生徒さんには、右手がf(フォルテ、強く)、左手がp(ピアノ、弱く)で練習してきてもらっています。


こちらは、スラーとスタッカートよりも難しいようです。
まず手の加減が難しいようです。
そして、耳をきちんと使わなければいけません。

地味な練習ですが、大切なことです。

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