2024年9月7日

≪今週のレッスン Vol.411 9/7≫ ずれています

ピアノを弾く時、重音や両手で出した音がずれている生徒さん。
たくさんいます。

ピッタリ合わせましょう。
そう伝えるとほぼほぼ合うので、技術の問題よりも意識の問題の方が大きいのかと思います。

音がずれる時は楽譜にそう指示があるはずです。
ですから、合わせてと言われて直すのではなく、いつも合っていなければなりません。
そう伝えるのですが、何度伝えても…

私の伝え方が悪いのかもしれませんが、もしかしたら生徒さんの意識も薄いのではないかと思い、ある生徒さんに聞いてみました。

「例えばクリアファイルに紙を数枚入れていたとして、その数枚がズレていても気にならない?」と生徒さんに聞きました。
すぐ手元にファイルがありましたので、ずれている状態を見せてみました。


すると、生徒さんは、全然気にならない、と。
そもそもズレていることに不快感を持っていない生徒さん。

私は、几帳面でもなく整理整頓も苦手なのですが、このファイルの状態は凄く気持ち悪くて、面倒臭いなと思いながら一度全ての紙を取り出してトントンと揃えてまた入れています。

音楽において、音がずれているというのは、タイミングであったりピッチであったり、呼吸、エネルギー量…、いろいろとあります。
そういった「ずれ」に不快感がある人の方が、練習は少し楽かもしれません。
無意識のうちに揃えているはずですし、気持ち悪さを感じたら揃えていくことができます。

そこに不快感がない場合は、合わす必要はないのですから合うはずがありません。
意識してずれていないか確認をしていく必要があるのかもしれません。
これは大変な作業ですね。
ずれていないかもしれないところを含めて全てを逐一確認する必要があるということでしょうか。

曲の中では、楽譜に指示がなくても、故意にずらすことによって何かを表現することがあるかもしれません。
ショパンのメロディなどをわざとずらして演奏される方、いらっしゃいますよね。
私はあまり好みではないのですが…
それは、ずれてしまっているのではなく、効果を狙ってずらしているものです。

ちなみに、このズレとは違うのかもしれませんが、私はお店で料理を注文した時に、盛り付けが丁寧でないと凄く残念に感じます。
お皿の端にソースが飛び散っていたり、器から具材がはみ出ていたり、汁椀の外側が塗れていたり…


もし、鞄の中がぐちゃぐちゃでも気にならない、消しゴムで鉛筆の線がきちんと全部消えていない、そんな人は、音楽のタイミングのずれを少し気にしてみると良いかもしれませんね…
私も、改めて気にしてみることにします。

【まごいち音楽教室】
TEL:080-3130-7057
メール:mago1.klavier@gmail.com