2025年1月10日

大晦日のコンサート

2024年、大晦日の12月31日、「びわ湖ホール ジルヴェスター・コンサート 2024」へ行ってきました。


ローマ教皇だったシルウェステルⅠ世(Silvester、Sylvester)の命日(335年12月31日)にちなみ、大晦日におこなわれるコンサートを「ジルヴェスター・コンサート」と言われています。
毎年開催されているのは知っていましたが行ったことはなく、知り合いから「これ行く?」と聞かれたのをきっかけに初めてチケットを購入。


開演前にはホワイエで「ウェルカムコンサート」が行われました。
大阪交響楽団のカルテットで吉松隆作曲「Atom Hearts Club Quartet」が演奏されました。
70年代プログレッシヴ・ロックへのオマージュとして1997年に作曲された曲だそうです。
様々なジャンルの音楽が混じり、わかりやすい変拍子とリズム、転調も割と素直で、わかりやすい現代音楽でした。
指揮は阪哲朗さん、管弦楽は大阪交響楽団。
一般参加のジルヴェスター・ファンファーレ隊による、R.シュトラウス『ウィーンフィルのためのファンファーレ』で演奏が始まりました。
舞台の上には装飾もあり、とても華やかです。
曲の前後には、桂米團治さんの解説と共に、スクリーンに簡単な映像も出るので、とてもわかりやすく聴けるようになっています。

シュトラウスを中心としたプログラム。
2曲目は、シュトラウスをオマージュした、コルンゴルトの『シュトラウシアーナ』でした。
コルンゴルトは最近よく耳にするようになった作曲家で、私が学生の頃は、音楽史でも一度も登場していませんでした。
オーストリア出身の作曲家で、1897年~1957年に生きた作曲家なので、シェーンベルクと同じ頃です。
エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト(Erich Wolfgang Korngold)と「ヴォルフガング」という名前が入っていることから、モーツァルトの再来だ!と言われたそうです。


前半のプログラムのメインは、中川優芽花さんのピアノで、グリーグ『ピアノ協奏曲 イ短調 作品16』の演奏でした。
凄く瑞々しい演奏でした。
アンコールで、ショパン『24の前奏曲 Op.28』より 第15番「雨だれ」。
大ホールでしっとりと響くショパンの音色が素敵でした。

後半は、J.シュトラウスⅡ世のワルツ『ウィーン気質』から始まり、オペレッタ『ウィーン気質』の抜粋。
物語がややこしいのですが、解説もあり、とてもわかりやすく見られました。
日本語での演奏でしたが、スクリーンで日本語字幕を出すならきちんとドイツ語で歌っていただきたかったです。
マイクを付けておられましたが入っていたのかわかりませんでした。
オーケストラをバックに日本語の発声は全然届きません…

最後に、J.シュトラウスⅡ世『トリッチ・トラッチ・ポルカ』。

ウィーンの楽友協会で行われるウィーンフィルのニューイヤーコンサートで多く演奏されるシュトラウスのプログラム。
アンコールの、J.シュトラウスⅠ世『ラデツキー行進曲』では、おなじみの強弱をつけた手拍子も入り、一足早く年が明けたような不思議な感覚でした。

バタバタとしがちな年末。
大晦日にコンサートとは、何て優雅なの~と幸せな時間を過ごしました。

帰ってテレビで紅白歌合戦を観ながら、年越しそば。
クラシックも良いですが、テレビで流れるようなポップな歌や演歌も良いですね。

2025年も良い年になりますように…

【まごいち音楽教室】
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