レッスンでは、生徒さんにコインを集めてもらっています。
コインは、いろんな場面で集めることができます。
曲を合格してポイントを貯めたり、毎月の「コインチャレンジ」、ステージでの演奏でもコインを獲得できます。
集めたコインでガチャガチャを回したり、欲しい物に交換したりすることができます。
先日、生徒さんから要望がありました。
れんしゅうカードに全部シールを貼れていたら(つまり、1ヶ月毎日きちんと練習を続けられたら)、コインを1枚欲しい、ということです。
ピアノを習い始めた生徒さんに「れんしゅうカード」を渡しています。
ピアノ練習を頑張ってもらうため、そして練習を毎日の習慣にしてもらうためです。
練習をした日には色を塗ったりシールを貼ったり。
百円ショップなどに売っている丸シールと同じ大きさの丸にしています。
毎日練習すると、1ヶ月でト音記号ができあがります。
レッスンの最初に見せていただいて確認しています。
正直、これがあってもなくても、毎日練習する生徒さんは毎日きちんと練習しますし、しない生徒さんはしません。
さて、要望のれんしゅうカードに全部シールを貼れていたらコインを1枚欲しいということですが、これは正直難しいです。
練習したかどうかは自己申告です。
生徒さんを疑うわけではありませんが、そのシールが本当に練習をして貼った物なのか、コイン欲しさに貼ってしまったものなのか、私には「れんしゅうカード」からは見分けがつきません。
ですが、ピアノの先生ならわかります。
きちんと練習をしてきたかどうか。
演奏を聞けばわかります。
仕上がりがあまり良くなくても、一生懸命に良くしようと練習してきたのか、練習してきたように見せかけて弾いているのか。
全ての日にシールが貼られていても、練習は適当に済ましたのね…と感じることもあります。
生徒さんが練習をしたかどうは、私は「れんしゅうカード」で見極めているわけではありません。
音大を受験するとかピアニストを目指すとかならば、本当にたくさん練習しなければなりません。
ですが、そういう人ばかりでもなく、小学生でも大人でも、人生においてピアノの優先順位は様々です。
一番にある人もいれば、そうでない人もいますし、それは時々によって変わるものでもあります。
たくさん練習できなくても、せめてレッスンを受けられるくらいまでには練習してきて欲しいです。
毎日できなかったとしても、レッスンの前日に「これはまずい!」と思って必死に練習して欲しいです。
間に合わせて欲しいです。
それを尊重してレッスンをします。
きっと、きちんと練習してシールを貼ってきてくれる生徒さんにとって「れんしゅうカード」は自信を持って提出できるものなのでしょう。
それはとても素晴らしいことです。
そして、この生徒さんが毎日時間を決めてたくさん練習しているのは、お話からもレッスンでの演奏でも良く伝わっています。
そりゃあ、人よりたくさん練習したら、そこは認めて欲しいよね?
生徒さんは、ただ単にコインを貰える機会を増やして欲しいという要望を、具体的な一例として挙げてくれたのだと思います。
たくさん練習をして、どんどん上達していく生徒さんが、他の生徒さんよりもたくさんコインを貰えるのは当然のことです。
公平にコインをお渡しできるような何かを考えますね!