先週のレッスンでの話です。
良く弾く子なのですが、何だか音がフワフワとしています。
指だけ動かしていてもダメ、耳でちゃんと聞いて弾かないと。
ピアノの音、ちゃんと聞いたことある？
良い耳でなければピアノを上手に弾くことはできません。
「良い耳か確かめてみようか」と、ピアノの音を1つ鳴らしました。
ドーーーーー
良く聞いてね？
音が聞こえなくなったら、手を叩こう！
ピアノの音はどんどん小さくなっていきます。
パチン！
手を叩く男の子。
「よく聞いて、まだ音聞こえるよ？」と言うと、男の子は耳をピアノの鍵盤に近づけました。
「ほんまやー！」
もう一回。
ミーーーーー
小さく小さくなっても、まだ聞こえます。
聞こえなくなるまでしっかりと聞いていました。
そして、今週のレッスン。
カデンツを弾く前に「よく聞いて弾いてね」と言いました。
すると、男の子が「そうや、先生、耳のテストして！」と。
ドミソーーーーー
とっても小さな音になって、私にはもう聞こえなくなりましたが、男の子は手を叩きません。
「先生もう聞こえんけど、まだ聞こえる？」と聞くと、「うん、聞こえるで！」と自信たっぷりに答えてくれました。
「空気の音が聞こえる」と言います。
音は空気の振動ですからね。
空気の音を聴けるなんて、良い耳です。
この男の子、良く聞いてねと言うと、耳を鍵盤に近づけています。
もしかしてピアノの音は鍵盤から出ていると思っている？
次のレッスンで、ピアノの中を一緒に見てみたいと思います。
