もう合格になっていて宿題ではない曲を聞いて欲しいと言う生徒さん。
「これは宿題じゃないよ」と言うと、「上手に弾けるようになったから聞いて!」と。
練習する時に、今までに合格になった基本的なテクニックを磨くための短い練習曲(ハノンのようなもの)を全て弾いているのだそうです。
自信があるようなので弾いてもらうと、レッスンで言ったことをきちんと覚えていて、安定して弾けていました。
素晴らしい!
弾けるようになることが目的の曲と、そうでない曲があります。
ツェルニーなどのエチュードや、タイトル付きの曲は、練習を重ねて、仕上がったら次の曲へ行きます。
それに対してハノンなどの単純な指の練習曲は、弾けるとか弾けないとかではなく、何度も繰り返し弾くもの。
数回弾けば、ある程度弾けるようになるのは当たり前ですが、大事なのはその後。
何度も弾いて定着させなければいけません。
ハノンなどの練習曲は、それほど譜読みに時間がかかるものではありません。
よく弾いてよく聴いて、苦手な所を見つけてレッスンに来ます。
レッスンでは苦手な所を解決したり、自分では気が付かなかった所のアドバイスをもらいます。
そして、それを次の練習曲に活かします。
次の曲を始める時に、またゼロからスタートしていては駄目です。
丁寧に、何度でも弾くことが大切。
レッスン前に慌てて楽譜を読んで持って来ている生徒さんがいるかもしれませんが、それではいけません。
それを繰り返していると、気付かないうちに穴だらけになっていて、後で大変なことになりますよ…