新しい曲の譜読み。
私は、全く知らない曲の楽譜は、音楽と言うよりは視覚的な感覚、絵やデザインを見る時と同じ感覚です。
白黒の線と丸い玉。
もちろんドレミはわかりますし、頭の中で音を鳴らすこともできますが、何も考えずに見ただけでは音楽として全く何も訴えかけて来ません。
それが、一度譜読みをすれば、一つずつの玉が音符になって見えてきます。
それは、どこにどの音が存在するのか、知っている場所の地図を見ているようなものです。
逆に、絵やデザインのように見えていた頃には戻れなくなります。
もう少し読み込めば、それが音の羅列から音楽になって聞こえてきます。
楽譜から音楽が聞こえるようになるのです。
そして、曲のことがわかってくると、音符から情景や感情が見えてきたり、広さや温度を感じるようになったりします。
時代背景や作曲家のことを知れば、さらに見えて来るものがあります。
ですから、勉強すること、知ることは大事です。
楽譜の見方が変われば、演奏も変わります。
自分の人生経験が曲の解釈や表現に役立つこともあります。
そう思うと歳をとるのも悪くないはずです…