椅子の高さや位置はとても大切です。
未就学の生徒さんの椅子や足台は私が調整しますが、小学生になったら自分で調整できるようになってもらいます。
お家では、その家でピアノを弾くのが1人しかいなければ、椅子の高さも位置も調整されないことがあります。
そのため、椅子の調整を忘れてしまう生徒さんがいます。
レッスンでは、たくさんの人が同じ椅子を使いますので、弾く人が変わる度に調整しなければなりません。
前の時間の生徒さんと全く同じ高さ、同じ位置ということは、ほぼありません。
ある程度の年齢になると、椅子の高さや位置が違うと違和感を感じるようになるようですが、置いてある椅子にそのまま座ってくれる生徒さんもいます。
最近、レッスンの開始時に、椅子を一番低いところまで下げ、ピアノから遠くに離れたところに置いています。
「今日も椅子遠すぎやろ!」と面白くつっこんでくれる生徒さんもいますが、こちらとしては割と真剣です。
生徒さんには、自分で高さを調整して、座る位置まで移動させてもらっています。
さすがに座っても鍵盤に手が届かない所に椅子があれば、当たり前ですが、きちんと自分で移動させてくれます。
そして、一番低いところまで下げておくと、さすがに座った時に低すぎると感じて調整してくれます。
だいたいの位置まで移動させたら座ってみて、微調整は座ったまま椅子を移動させます。
お腹と鍵盤が近すぎる生徒さん。
お家での練習動画を見せていただくと、やはり、お家では椅子に深く座り、肘がお腹の真横にくるくらい鍵盤に近づいて弾いています。
姿勢はとても大切で、練習とレッスンで違う距離で弾けば、練習してきたように弾けないのは当たり前です。
まずはお家での姿勢、椅子の調整を気をつけなければなりません。
ピアノを弾くときの椅子の位置は、勉強や食事の時の机と椅子の位置とは全く違います。
上手な人の演奏を見てみましょう。
ピアノを弾く時は、空間にかなり余裕があるはずです。
高さも位置も気にすることなく設置されている椅子に素直に座って弾いていた生徒さんが、自分で椅子を移動させるようになって、いろいろと気にするようになってくれました。
お家でも、わざと椅子を遠くに置いたりして、気にかけてもらえるように工夫してみてください。