2020年10月31日

≪今週のレッスン Vol.153 10/31≫ 音符があるから休符になる

音を良く聴きましょう。
レッスンでいつも言っていることです。

聴かなければいけないのは、出ている音だけではありません。
音が切れる瞬間や、音が出ていない空間も聴かなければいけません。

正しいタイミングで音を出せているか、縦の線がピッタリと揃っているか。
弾く瞬間は誰だって気にするものです。

ピアノで曖昧になりがちなのは、音符の長さ。
どこまで伸ばしますか?
正しいタイミングで音を止めることができていますか?
ピアノの音は減衰していくので、音の最後の処理がおろそかになりがち。

重音の全てが同じタイミングで切れていますか?
鍵盤から指を離せば音は止まりますが、そのタイミングが揃っているかまで気を回さなければいけません。
いくら弾く瞬間の縦を合わせても、音を止める瞬間の縦がバラバラだと、縦が揃っているようには聞こえません。

そして、音符の長さは正しく読めても、楽譜の休符を見落とす生徒さんは多いです。
休符があることを認識してからも、なかなか正しく休符が入らないこともあります。
休符の存在を知っているだけで、休符を聴いていないからです。

休符を聴きましょう。
音が出ていないのを聴くとはどういうことでしょう…
音符だけを聴いて、休符を無視するのは簡単にできてしまうことですが、休符を聴くとなると、必ず音符も聴かなければなりません。

休符を正しく丁寧に入れると、曲の雰囲気が大きく変わります。
休符にこそ、その曲が伝えたい大事なことが含まれていることは、本当によくあります。
音を止める、音を出さないというのも、音を出すのと同じように大切なことですね。

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