レッスンでは必ずカデンツを弾きます。
今週、ある生徒さんが、「ドの♯から弾きます!」と言って、新しい調を発見してきてくれました。
既に知っている調は、レッスンで私が教えたハ長調、ヘ長調、ト長調、イ短調、ニ短調、ホ短調の6つ。
迷いもなく、嬰ハ長調のカデンツを見事に弾いてくれました。
ドのシャープと言っていたので、これはレのフラット、変ニ長調でもあるんだよ、と説明しました。
そして、どこの鍵盤からでも弾けるんだよと言うと、違う鍵盤に小指を置いて、探しながら、他の調も完成させてくれました。
この生徒さんは、とても真面目に練習してきますし、楽しそうにレッスンに通っていてくれます。
ですが、正直、ずば抜けて良く弾ける生徒さんというわけではありません。
センスで弾くというよりは、努力を重ねて弾けるようになるタイプだと思っていたので、サラッと新しい調を自分で見つけてきたことに驚きました。
それと同時に、生徒さんの力を私が決めつけてしまってはいけないな…と猛反省。
ピアノには、楽譜を読む力、弾く力、生み出す力、想像する力、他にもいろんな力が必要です。
全ての力を均等に持っているわけではありません。
何かが特に勝っていることもありますし、苦手なことがある場合もあります。
得意なことを存分に伸ばして、苦手なことは無理のないように克服していける。
それが個人レッスンの良いところです。
それぞれの生徒さんの得意なことを積極的に見つけよう!そう思った一週間でした。