2021年2月17日

触れてこないで!

気になることがあります。
気にしちゃいけないと気にするほど、つまり気になっているということ。
気が付くことが良いこともありますが、私の性格上、たいていは良くない方向に行くものです…

気になるのは、ピアノを弾いているときの指先の感触。


私が弾く機会が多いのは、もちろん、練習に使う家のピアノです。
もう20年間も同じピアノを弾き続けてきたわけです。

レッスンで弾く先生のお宅のピアノが、私には凄く弾きにくくて、それは自分が下手くそだからだと思っていました。
先生のお宅のピアノは、割と軽いタッチの鍵盤で、音も細く、家のピアノと真反対です。
実際に練習でも弾けていないことが多いのだから、自分の技術不足、そのピアノに順応する力不足が原因であることは確かで、それは仕方のないこと。

でも、それでは解決に至らないので、一度それを除いて考えてみました。

弾いていて手に感じる違和感は、何だろう…
違和感というか、いつもよりもたくさんのことを手が感じ取るので、とても忙しく、感じたり考えたりすることが多すぎて頭が付いていかないのです。

どうして?
何ヶ月もレッスンの度に考えました。
「いつもよりもたくさんのことを手が感じ取る」のは、実際に指が「いつもよりたくさん触れている」ということでした。

じゃあ、何に触れているのか。
指が触れているのは、打鍵した後に戻ってくる鍵盤から感じる振動でした。

鍵盤から指を離すと、鍵盤そのものも、もの凄い速さで、何ならバウンドするんじゃないかという勢いで、鍵盤が上がってきています。
指を上げ過ぎず、鍵盤の近くで弾こうとすればするほど、鍵盤や鍵盤からの振動に触れることになります。
そういう弾き方をしたい時は、慎重に弾きたい時ですから、割と神経を尖らせて弾いているのです。
そこに、家のピアノでは感じない接触…

そりゃ、気になります。

家のピアノは、そんなに早く戻ってきませんし、バウンドするような感触はほぼありません。

戻ってきてバウンドするピアノの機構、その動きは雑音の一つになります。
だから、バウンドしない方が良い。
けれど、動いた物は早く戻ってくる方が良い(=バウンドするほど軽い方が良い)。
何だか矛盾していますね。

まだピアノのメーカーをいくつも知らないような小さな頃から、スタインウェイが弾きにくいと言っていました。
何故弾きにくいのかなんて考えもしなかったし、考えてもわからなかったでしょうが、恐らくこの鍵盤の軽さやバウンドする感触が一因です。
良いピアノと言われる物は、圧倒的にバウンドすることが多い気がします。

さて、原因の一つがわかったところで、どう解決するのか。

気にしなければ良い、って言われても、気にするのが私の性格。
どうしようもないことだってあります。

慣れるにはどうしたらいい?
ピアノを変える?
そういう単純な問題ではありません。
私はこれからも今のピアノで練習したいし…

解決するのは難しそうですが、ひとつ原因がわかったので、一歩前進です。

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