本屋さんへ行きました。
音楽書の棚に近づくと、何だか視線を感じる…
棚の一番上から、ベートーヴェンがこちらを見ていました。
ベートーヴェンのしおり。
格好いい!
裏には、8人の作曲家。
ベートーヴェン関連の本を紹介した小さな冊子も一緒に置かれていました。
最初のページ、かげはら史帆さんの文章の内容が面白くて、1冊お持ち帰りしました。
「人間が追い詰められた時に書きなぐるのは、やっぱり、音符じゃなくて言葉だ。」
「耳を患った彼にとって、読み書きは大事な人生の楽しみであり、生きる原動力だったのだ。」
「「音楽で苦悩を表現する」―そんな一言で説明できるほど、作曲という営みは単純じゃない。」
ベートーヴェンの曲からは、人間味を感じます。
美しいだけでなく、ドロドロとした感情や、失望、喜び、挑戦的な音をたくさん見つけられます。
後期の曲を練習しながら、難しいと感じるのは、音符と音符の隙間に何かがあること。
楽譜を見るとそれほど難しそうには思えないのに、弾いてみると凄く弾きにくいのは、この隙間や跳躍、半音のうねりのせいなんだろうな…と思っています。
本の紹介の中には、興味があるタイトルが何冊かあります。
たくさん本を読めば、ベートーヴェンのことがわかるだろうか…
ベートーヴェンのことを理解すれば、もっと本物に近い演奏ができるのだろうか…
最後のページの「性格診断&ベートーヴェンのオススメ名曲チャート」をしてみました。
結果は「好きな物に没頭するあなたにはピアノソナタ≪熱情≫」だそうです。
オススメされても、正直あんまり好きじゃない…
大曲です。
いくら上手に弾いていると言って貰えても、絶対に人前では弾きたくない。
と思いましたが、他の候補曲を見てみると、演奏するなら、やっぱり『熱情』だなーと思ってしまいました。
ベートーヴェン生誕250年は昨年(2020年)だったのですが、何か大きなイベントがあったわけではなかったような気がします。
そして、今年に入ってからも、この本屋さんのように何となく続いているのをチラチラ見かけます。
しおりの下半分の赤色。
ベートーヴェンが巻いているスカーフ?マフラー?の色です。
深くて、素敵な色です。