2021年11月4日

2拍目?

佐川美術館で『スイス プチ・パレ美術館展 ―珠玉のフランス近代絵画―』を観てきました。


スイス プチ・パレ美術館は、チュニジア出身の実業家オスカー・ゲイツが自宅の敷地内に設立した美術館で、コレクションは、19世紀後半から20世紀前半のフランス近代絵画を主としています。
現在は美術館の公開は行われておらず、展覧会への貸出が中心となっているようです。

ルノワール、ユトリロ、カイユボットなど、有名な画家の作品もありましたが、名前も聞いたことがない…という作品もたくさんありました。



ヨーロッパの美術館展では、何かしら音楽をテーマにした作品が1つくらいはあるものです。
楽器が描かれているだけで興味がわいてきます。


ヴァラドンの『コントラバスを弾く女』。
何の曲を弾いているのだろう…
作品から、ボーっというコントラバスの音が聞こえてくるような気がします。

作者のシュザンヌ・ヴァラドンは、モーリス・ユトリロの母親。
ルノワール、ロートレックらのモデルを務めていたこともあり、ヴァラドンを描いた作品がたくさん存在します。
ルノワールが1885年頃に描いた「シュザンヌ・ヴァラドン」を見ると、とても綺麗な人です。
また、作曲家サティの肖像画として有名な「エリック・サティの肖像」は、ヴァラドンが1892年から93年にかけて描いたもので、サティもまた、1893年にヴァラドンの肖像を描いています。

絵画のことを調べ始めると、いつの間にか音楽に関係する話題にたどり着くことが多くて面白いです。
美術も音楽もまとめて「芸術」、その世界の中で交流があるものですよね。

そして、印象に残った作品。
ニコラス・アレクサンドロヴィッチ・タルコフ『ダンス』。
とりあえず名前は聞いたことがないし、初めて見る絵です。


見た瞬間、思いました。
2拍目だ!

2拍子か3拍子か、それとも4拍子か、自分の中で結論は出ませんでしたが、何度見ても考えても、この絵の瞬間が2拍目。
そうは言っても、私は全く踊れないし、ダンスのことはわからないので、想像の世界で何となく誰かを踊らせてみました。
強拍が入った後の少し緩んで解放されて動く感じ?

何を踊っているのでしょう。
なぜ踊っているのでしょう。
作者はどう思って描いたのでしょうか…
踊れる人が見たら、私の想像は全然見当違いなのかもしれません。

それにしても、背景は赤色、踊っている2人の衣装は青色と黄色。
とても奇抜な作品でした。

『スイス プチ・パレ美術館展』は、鹿児島展は、夏の緊急事態宣言を受けて会期途中で中止になってしまったそうです。

9月から、湖岸道路を走る度に看板を見て、ずっと行きたいなーと思っていたのに、会期終盤での駆け込みになりました。
行きたい所は今すぐに!
「後で…」なんて言っていたら、そのチャンスはもう巡ってこないかもしれない世の中になってしまいました…


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