2022年2月12日

≪今週のレッスン Vol.218 2/12≫ 今どきの子の言い間違い

小学生の生徒さん。
あまり練習ができていないようでした。
「先生、あの何とかジャックって言う曲、読みながらやったら弾けるで!」と言っています。
読みながら弾ければそれで良いのです。
恐らくこの生徒さんが言いたいことは、「止まりながらだけど最後まで弾ける」ということなのでしょう。

『オルガン・ピアノの本』の3巻には、タイトルに「ジャック」が付く曲が2曲あります。
「フレール・ジャック」と「のんきなジャック」。
どちらも、割と最初の方に出てきます。

この生徒さんの宿題の曲はどっちだった?

生徒さんがタイトルを一生懸命伝えてくれています。
「あれ、あれ、何とかジャック…」。

この生徒さんの宿題は「のんきなジャック」だったのですが、この曲のスラーの演奏が割と大変。


4拍目の八分音符2つにだけスラーがかかっていますが、3拍目からスラーを始めてしてしまう人や、次の小節の1拍目までスラーをかけてしまう人がたくさんいます。
楽譜通りに演奏しようとして、不自然に切れてしまう人もたくさんいます。
おかしなスラーの付き方をしているように感じると思いますが、メロディの作りや動きを考えれば妥当なスラーです。

この曲では、ヴァイオリンなどの弦楽器のボウイング(Bowing、弓の動き)を想像してみると良いと思います。
弦楽器では弓で上から下へ、下から上へ、弦を擦って音を出して演奏します。
弓を返すと音は繋がりません。

スラーの間は弓を返さずに演奏します。
フレーズの切れ目でも、ブレスの間(ま)でもなく、弓を返すと音が繋がらない、ただそれだけのスラーです。
弦楽器を弾いたことがある人や、演奏している様子を想像できる人にはわかるかもしれませんが、子どもには難しいですね。
私の説明をきちんと聞いてくれていますが、理解には至っていないかもしれません。
それでも、一生懸命に練習してくれる生徒さんたちに感謝です。

さて、話は戻り、私が生徒さんの宿題の曲はどっちだったか考えている間に、生徒さんが記憶を辿って出てきたタイトル…

「イヤホンジャック!」

今どきの子ですよね…

スマホや音楽プレイヤーなどの電子機器の本体にある、イヤホンの端子を差し込む部分をイヤホンジャックと言います。
「イヤホンジャック」という曲があったら、聞いてみたいものです。

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