1曲ずっと鍵盤の上の手を見ながら弾く小さな生徒さん。
短い曲なので覚えてしまって、全く楽譜を見ずに弾いています。
楽譜を見て弾きましょう。
指をずっと見なくても弾けます。
レッスン中に何度も言っています。
どれだけ開けばどの音まで届くのか、手の感覚を身につけなくてはいけません。
毎回次の鍵盤を見て弾きに行っているのでは、その感覚はなかなか身につきません。
レッスン中に何度も言っています。
目で見る楽譜の動きと耳から入ってくる音の動きを連動させなければなりません。
書いていることと違うことを弾いている時に、違和感を感じるようになって欲しいのです。
そして、当たり前のことですが、楽譜を読む力は楽譜を見なければ絶対に身につきません。
これも、レッスン中に何度も言っています。
なかなか伝わらないようです。
伝わらなくて悲しい先生…
でも、恐らく、私もこのタイプの子どもだったのだと思います。
高校生くらいから楽譜を読むことと音を聴くことの大切さを教わりました。
本当ならば、習い始めた時からすべきことです。
ですから、私の生徒さんたちには出来るだけ早い段階からそういう弾き方をして欲しいと、何度でも伝えています。
歩くときに、足元は見ないでしょう?
学校へ行く道は毎日歩く道、曲がるところも全部わかっているはずだけれど、それでも前を見て歩くでしょう?
歩いている先に水溜まりがあるのに気がつけるのも、つまずきそうな大きな石があるのに気がつけるのも、前を見ているから。
足元ばかりみながら歩いていては、気がついた時には手遅れ、事故になります。
それと同じ、ピアノは楽譜を見て弾くもの、手元をずっと見るなんて必要はありません。
こんな例えを何度もするのですが、なかなか伝わらないようです。
その瞬間はとても納得してくれるのですが…
ゲームする?
生徒さんに聞いてみました。
する子もしない子もいます。
ゲームをしない子も、ゲームをしている様子は想像できるとのこと。
ゲームする時、手元は見ないでしょう?
目は画面を見ているはずです。
それと同じ、と、伝えてみました。
すると、次の週のレッスンで、弾く前に「ゲーム、ゲーム…」と呟く女の子。
何を言っているのかと思ったら、私の話を思い出してくれていたようです。
伝わらない、伝わらないと思っていても、絶対に伝わる伝え方があるはず。
楽譜を見ることは大切なこと。
諦めずに、これからも伝わるまで言い続けます!