2022年3月12日

≪今週のレッスン Vol.222 3/12≫ ちょっと、もっと、ちゃんと

最近、あるSNSの投稿で、「ちゃんと」「ちょっと」などの言葉は子どもには伝わらないという書き込みがありました。
それを読んで、なるほど~!と思いました。

例えば…
お母さんが洗い物をしている時に、子どもが「遊んでー!」とやって来ました。
お母さんは「ちょっと待ってね」と子どもに言います。
すると10秒後、子どもはまた「お母さーん」とやって来る…

大人なら当然、「ちょっと待ってね」=「洗い物が終わるまで待ってね」だと解釈するでしょうが、子どもには「ちょっと」=「ちょっと」。
1・2・3…、よし!ちょっと待ったよ!「遊んでー!」となるのです。
ですから、ちょっと待ってほしい時には「洗い物が終わるまで待ってね」と伝えなければなりません。

「ここ、ちゃんと弾いて」
「もうちょっと速く弾こう」
レッスンでも気をつけなければいけないなーと思いました。

音が抜けている生徒さんや、毎回同じ音を間違える生徒さんに、よく「楽譜をきちんと見て!」と言ってしまいます。
生徒さんは、きちんと見ながら弾いてくれるのですが、残念ながら何も変わらない…
SNSの投稿を見てから、「全部の音符を順番に見ながら弾いて」と伝えてみると、音を飛ばしたり間違えたりすることなく弾けました。
なるほど~!

確かに、宿題で書き忘れている場所を見つけた時に、「急いでササっと書いてきて」と伝えるのと「10秒で書いてきて」「私がこれを片付け終わるまでに書いてきて」と伝えるのでは、生徒さんのスピードが全く違います。

宿題で直してくるところをメモして楽譜に張り付けています。
「音の読み間違いを直してきましょう」では伝わらない生徒さんでも、「〇小節目の〇拍目の右手の音を正しく直す」と書けば、必ず直してきます。
どこがどうなのか具体的に伝えることが大切なのですね。

先生からしてみれば、言われたことが何を意味していて、どうすれば良いのか、自分で考えて気付いて欲しいものですが、どうやらそれは幼い子どもさんには求めすぎのようです。
目的はピアノを上手に弾けるようになって貰うこと。
いつまでも一から十まで全部言わなければいけないのでは困ったものですが、伝わらなければ意味がありません。
成長に合わせて伝え方を考えなければなりませんね。

【まごいち音楽教室】
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