レッスン室に2台目のピアノが入って2週間。
今までは、私が使うピアノがないので、出来るだけ言葉で伝えようとしていました。
私の頭の中にある言葉の中から、伝わりそうな言葉を一生懸命選んできて、何とか説明します。
生徒さんが弾いていることをどう言葉にするか、私が伝えたいことをどう言葉にするか。
とても頭を使ってレッスンをしていました。
そのお陰で私が得られたものはたくさんありました。
ピアノが目の前にあると、ついすぐに弾きがちです。
口で伝え辛いことでも、ピアノで弾けば伝えられることがあります。
今まで言葉を探していた時間も節約できます。
そのうち、私は、言葉を探すのが面倒になってきて、「ここがこうで」「こういう感じ…」と言いながら、ピアノを弾きます。
気が付けば、レッスンで私の口から出るのは「こー」だけになってしまっていました。
これでは、私の言語能力が衰退するばかりです。
ピアノに限らず、言葉で伝える力というのは大事です。
弾いてしまえば私は楽ですし、聴く時間が増えるのは生徒さんにとって良いこと。
ですが、安易に演奏の真似をするようになると、それは困ったものです。
音を出して伝えるか、言葉で伝えるか、適切に選ばなければなりません…