2022年11月24日

≪今週のレッスン Vol.258 11/19≫ フォルテとピアノ

指の体操のようなテキストがあります。
繰り返しがあります。
1回目と2回目の強弱を自分で決めて書いてきてもらいます。
わかりやすくて弾きやすいのか、f(フォルテ、強く)とp(ピアノ、弱く)と書いてくる生徒さんが多いです。


小学生の生徒さんが、fとpで弾いてきました。
fは普通に弾いて、pは弱く弱く慎重に弾いています。
よくそんなに綺麗に弱く揃えて弾くなーと感心してしまうほど、気を使って丁寧に弾きました。

生徒さんに「Pって、世界で一番小さな音だと思ってない?」と聞いてみました。
すると、「思ってない!」と返ってきました。

「じゃあ、今よりももっと小さな音で弾いてごらん」と言うと、そーっと鍵盤に触って押してくれました。
残念、音が鳴らず…

Pよりももっと弱い音が欲しければPP(ピアニッシモ)、さらに弱い音ならPPP(ピアニッシシモ、ピアノピアニッシモ)、PPPP…

小さな子どもが弾くPは、弱くせずにそのまま弾いても十分Pです。
pを弱くする方にエネルギーを割くよりも、fのところでもっと張り切って出してほしいです。
fは「強く」ですから、子供の場合、普通に弾いていては強さを感じられません。

そんな話をして、もう一度弾いてもらうと、もともと力がある子なので、とても良い感じの音が詰まったf。
Pは、きちんと音を出して弾いてくれました。

強弱記号には、デシベルの目安があるわけではありません。
相対的なものですし、その時々で、指示された強弱で聞こえれば良いです。
同じ曲の中で、何度か同じ強弱記号が出てきたとしても、出てくる場所によっては音の強さが前と違うこともあります。
pならいつも同じpとは限らないのです。

次の曲の出だしのPは、しっかりと音を出して弾いてくれました。
違う場所にもすぐに反映させていけるのは、素晴らしいことですね!

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