2023年12月9日

≪今週のレッスン Vol.312 12/9≫ 止まらずに弾くには

練習曲。
頑張って練習してきているのですが、何度も止まってしまいます。
ちょうど和声が変わる1小節ごとに、止まって次の音を考えてから弾いています。


次の音がわかっていないということは、単純に練習が足りていないということですが、それよりも問題なのは、目の使い方や手の動かし方(次を弾く準備)が良くないということ。

一番大切なのは、楽譜の先を見ること。
目で見る、頭で考えて手に指示を出す、指で鍵盤を押す。
音が出るまでにこれだけのことが起こっているわけですから、今音が出ている音符の場所と同じ場所を見ていては間に合いません。
必ず目は演奏の先になければいけません。

そのために、手を見ずに弾くこと。
だいたいの移動は感覚でできるので、手が届く範囲を超えて跳躍する時以外は、ほぼ鍵盤を見ずに弾くことができるはずです。
同音連打なら尚更、一つ目を弾いたらあとは手を見ずに弾けるはずです。
それに、弾いた後に手を見て、正しい音の鍵盤の上に指があるのかを確認しても、どうしようもありません。
楽譜を覚えるまでは、目はできるだけ楽譜を見ることに使いたいです。

そして、休符を次の音の所に移動してから過ごすこと。
右手と左手が交互に動く曲なので、一つのかたまりを弾いた後に休符があります。
その休符の間に次に弾く鍵盤の場所に移動しておかなければならないのですが、生徒さんの手は、休符の前に弾いていた場所に留まっています。
次の音を弾かなればならないタイミングで、移動を始めているのでどうしても間に合いません。

音階の指使いを手に入れておくこと、和声の流れの基本をきちんと覚えること、次を予想する力…
他にも改善すべきところはありますが、今、この生徒さんにできるアドバイスは、目と手の使い方でした。

楽譜も読めますし、指も動く生徒さんです。
少し勿体ない練習の仕方をしています。
ピアノを習い始めて何年も経つので、目や手の使い方は、良くない癖になってしまっているかもしれません。
癖になってしまっていると、意識して使い方を変えていかなければ自然にはなかなか変わらないので厄介です。

一つ、確実に止まらずに弾ける方法があります。
それは、覚えてしまうことです。
ですが、その方法だと、この曲は止まらず弾けるようになるでしょうが、他の曲に移った時に同じように止まりながら弾くことになるので、暗譜はおすすめしません。

次のレッスンまでに何とか止まらずに弾けるようにすること。
私からのアドバイスを参考にして、それ以外の方法でも何でも良いので、どうすれば止まらずに弾けるか、自分で考えてやってみるのが宿題です。

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